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造園ブログ

伐採・抜根・整地の費用|どこまで頼むかで総額が変わる
「庭の木を切って、そのあとは駐車場にしたい」「切り株が残ると邪魔だから抜いてほしい」——伐採を検討される方の多くが、切ったあとのことまで考えています。
先に総額の見当をお伝えします。住宅の庭で数本を切る一般的な伐採であれば、総額5〜10万円程度に収まることがあります。 ただし、何十年も成長して高木になってしまった木は特殊伐採を行わないと伐採できないケースになるため費用が上がることがあり、幹が太い木は切ったあとの処分料が増えて料金が上がるケースが散見されます。
そして、この5〜10万円という帯は「地際で切って運び出すところまで」の話です。切り株を抜く、地面をならす、雑草が生えないようにする——ここから先は別の工程で、別の費用がかかります。この記事では、その線引きを順番に説明します。
伐採・抜根・整地は別の工程

まず言葉を整理します。混同されやすいところです。
| 工程 | 内容 |
|---|---|
| 伐採 | 樹木を根元(地際)から切り倒して撤去すること |
| 抜根 | 伐採後に残った切り株と根を掘り起こして撤去すること。伐採とは別工程 |
| 整地 | 地面をならして平らにすること |
| 防草シート・人工芝 | 地面を覆って雑草を抑えること。天然芝の撤去・整地・転圧・防草シート敷設の上に人工芝を施工する |
この4つは順番につながっていますが、どこまでやるかはご自身で決められます。 「切るだけ」で止めることもできますし、駐車場にするなら抜根と整地までは必要になります。
伐採・抜根・整地の費用はそれぞれいくらか

外部の相場を、出典とあわせてお示しします。ご自身が受け取った見積もりを判断する物差しとしてお使いください。
伐採の相場
| 樹高 | 相場 |
|---|---|
| 3m未満 | 3,000〜9,000円/本 |
| 3〜5m | 8,000〜20,000円/本 |
| 5m以上 | 15,000〜30,000円/本 |
(出典:くらしのマーケット、2026年8月時点)
抜根の相場(幹回り別)
| 幹回り | 相場 |
|---|---|
| 30cm以下 | 2,500〜5,500円/本 |
| 31〜50cm | 6,650〜11,000円/本 |
| 51〜70cm | 20,000〜22,000円/本 |
| 71cm以上 | 28,500〜33,000円/本 |
(出典:ミツモア/2024年の見積実績)
整地の相場
| 作業 | 相場 |
|---|---|
| 整地 | 400〜800円/平米 |
| 草むしり(手作業) | 480〜580円/平米 |
(出典:ミツモア)
こうして並べると、幹回りが太くなるほど抜根の負担が跳ね上がることが分かります。30cm以下と71cm以上では、10倍前後の開きがあります。木は放っておくと太くなりますから、「いつか抜こう」と先延ばしにするほど費用は上がります。
参考までに当社の場合、抜根は現場の状況によって条件が変わりすぎるため、実際に見てからのお見積もりとしています。整地についても、防草シートの敷設などを伴う場合は別途お見積もりです。なお、作業後の清掃は当然の作業として無料で行っています。
抜根の費用が上がるとき、抜根ができないとき

抜根は「掘って抜くだけ」に見えて、現場によって難易度が大きく変わります。
ブロック塀のすぐ側にある切り株は、塀を傷めないよう考慮しながら掘り起こす必要があります。ものによっては、水道管に影響がないかも調べたうえで作業します。当然、手間がかかります。
幹が太い木は、切ったあとの処分料が増えて料金が上がるケースが散見されます。抜いた根も含めて運び出すことになるため、なおさらです。幹は枝葉のおよそ3倍の重さになります。
重機が入れるかどうかも大きく効きます。住宅密集地で重機がまったく使えない現場では、人力での作業になります。
こうした事情があるため、抜根は「現地を見てからでないと金額を出せない」工程です。 電話やメールだけで確定金額を提示してくる場合は、何を前提にした金額なのかを確認してください。
見積書のどこを見ればよいか

伐採から整地までを頼むとき、見積書の書き方には注意が必要です。
一般的な造園会社の見積もりは、伐採費・搬出費・処分費・人件費を積み上げて作られます。切り株を撤去する場合はこれに抜根費が加わり、地面をならすなら整地の費用が加わります。
ところが業界では「伐採費用 一式」とだけ書かれた見積もりが多く、何にいくらかかっているのか分かりません。この形だと、後から追加で見積もりを言われることもあります。
確認していただきたいのは次の点です。
- 伐採費・搬出費・処分費・人件費・抜根費が分けて書かれているか
- 抜根が含まれているのか、地際で切るところまでなのか
- 抜いた根の処分費が含まれているか
- 整地がどこまでを指すのか(土をならすだけか、転圧までか)
- 出張費が別途かかるかどうか(出張費が別途かかる業者もあるため、見積もり時に確認してください)
とくに「抜根が含まれているか」は必ず確認してください。 伐採と抜根は別工程です。切り株が残ることを想定していなかった、というのが最も多い行き違いです。
参考までに当社の場合は、見積もりの詳細を記載することが多く、伐採費・搬出費・処分費・人件費を分けてご提示しています。経験値から事前にゴミの量を読んだうえでお見積りしているため、追加でお見積りを出すことはほぼありません。例外は、作業中に蜂の巣が見つかった場合など事前に分かりようがない事態が起きたときで、その場合は追加のお見積りを作成し、ご了承をいただいてから作業します。
処分費に何がかかっているのか
処分費は中身が見えにくい項目なので、原価をそのまま公開します。
当社は自社の処理場を持っておらず、伐採した木は庭木専用の産業廃棄物の処理場へ搬入しています。枝葉を3トン車1台分持ち込んだ場合、処理場に支払う原価は13,000〜18,000円程度です。 ここに運搬と人件費が乗り、お客様へのご提示額は2〜3万円台が目安になります。
抜根まで行う場合は、根に土が付いた状態で出てくるため、枝葉だけの場合とは量も重さも変わります。ここも見積もり時にご確認ください。
なお、土・陶器・石・砂利などの持ち帰りをご希望の場合は別途ご相談となります。ウッドデッキなどの加工木は産業廃棄物にあたるため、お引き取りが難しい場合があります。
実際の作業の様子
抜根と、伐採後の防草・人工芝の施工レポートを公開しています。
- 大阪市 抜根:株式会社ENISIAの抜根作業レポート(2026年7月)
- 大阪市 抜根:株式会社ENISIAの抜根作業レポート(2026年6月)
- 大阪市 抜根:株式会社ENISIAの抜根作業レポート(2025年11月)
- 大阪市 人工芝:株式会社ENISIAの人工芝作業レポート(2026年7月)
- 堺市 草刈り 伐採 防草シート敷設:株式会社ENISIAの作業レポート(2025年9月)
費用が上下する二つのこと
金額が動く理由は、大きく二つに分けられます。
ひとつめは作業量、つまり本数です。 ただし正直に申し上げると、一般のご家庭では5本程度に収まることが多く、その範囲であれば本数で金額が大きく変わることはありません。金額が動くのは、空き家・山林・裏山をお持ちで20〜30本になるようなケースです。この場合は作業日数が増えるため上がります。
ふたつめは作業の難易度です。こちらが最大の要因です。
場所と木の状態でいえば、電線にかかっている木は電力会社の許可が必要になり、重機を使う伐採になることが非常に多い現場です。住宅密集地で重機がまったく使えない現場では、人が木に登ってロープで吊るして下ろすことになります。どちらも難易度が高く、多くの造園屋さんが断るケースが散見されます。加えて、何十年も成長して高木になった木は、特殊伐採を行わないと伐採できないケースになるため費用が高くなることがあります。
樹木の種類と生え方でいえば、シュロは繊維質なので伐採中にチェーンソーに繊維が絡まりやすく手間がかかります。ヤシ・ソテツ・フェニックス・ワシントニアパームも同様です。カイヅカイブキは枝が密で切り分けに手間がかかります。ジャングルのように樹木が密集している場合は一本ずつ倒す方向を作りながら進めます。ブロック塀の側の抜根は先ほど触れたとおりです。そして幹が太い木は、切ったあとの処分料が増えて料金が上がるケースが散見されます。
なお、参考として例外的に難易度が高い現場の実額も公開しています。一般的な庭木の伐採がこの金額になることはありませんが、1本・20m程度の木を5人・2日半・重機を使って伐採した現場が約80万円(作業レポート)、15m以上の木を5人・3日かけて一本ずつ吊って下ろした現場が約70万円(作業レポート)、兵庫県川西市の250平米の竹林伐採を10人・5日で行った現場が370万円(作業レポート)です。
抜根せずに切り株を残すとどうなるか

「切るだけでいい」と判断される方も当然いらっしゃいます。それが間違いというわけではありません。ただし、あとで抜くことになった場合に何が起きるかは知っておいてください。
費用の面では、時間が経つほど不利になります。 幹回り30cm以下なら2,500〜5,500円/本の相場が、71cm以上では28,500〜33,000円/本になります(出典:ミツモア/2024年の見積実績)。切り株そのものが太くなるわけではありませんが、抜かずに木を残し続けた場合は幹が太くなり、伐採費も抜根費も処分費も上がります。
使い道が決まっているなら、伐採と同じタイミングで抜根するかどうかを先に決めておくと段取りがはっきりします。 駐車場にする、物置を置く、人工芝を敷く——いずれも切り株が残っていると作業ができません。あとから抜根を追加する場合は、改めて日程を組み直すことになります。
地面をそのままにすると、雑草の手入れが続きます。 手作業の草むしりは480〜580円/平米が相場です(出典:ミツモア)。年に何度か必要になることを考えると、防草シートや人工芝で覆ってしまったほうが手間も費用も抑えられる場合があります。
対策としては、「この土地を今後どう使うか」を先に決めてから見積もりを取るのがいちばん確実です。使い道が決まっていれば、どこまでの工程が必要か自動的に決まります。
木を放置した場合の責任
切るかどうかを迷っている段階の方に、法律の話もお伝えしておきます。
倒木の賠償責任があります。 民法717条は、工作物の設置・保存の瑕疵で損害が生じたときは、まず占有者が賠償責任を負い、占有者が必要な注意をしていたときは所有者が無過失責任を負うと定めています。この規定は第2項で竹木の栽植・支持の瑕疵に準用されます。枯れた木や傾いた木を放置して倒れ、隣家や通行人に被害が出た場合、責任を問われる可能性があります。
越境した枝には手順があります。 民法233条は、越境した枝は原則として所有者に切除させると定めています。2023年4月1日施行の改正で、①催告しても相当期間内に切除しない②所有者が不明・所在不明③急迫の事情がある、のいずれかに当たれば自ら切除できるようになりました。
空き家の場合は行政の関与があります。 空家法2条は「空家等」に建築物およびその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)を含めています。市町村長は特定空家等の所有者に立木竹の伐採その他の措置を助言・指導し、勧告・命令を経て行政代執行まで行うことができます(空家法22条)。2023年改正で新設された「管理不全空家等」も、指導・勧告の対象に立木竹の伐採を含みます(空家法13条)。
費用を抑える方法

依頼しない選択肢も含めて、正直にお伝えします。
先に使い道を決めて、必要な工程だけ頼む。 木を切りたいだけなら地際で切って終わりにできます。抜根と整地は、それが必要な使い道が決まってから頼めば十分です。
切る範囲を決めてから見積もりを取る。 「庭をなんとかしたい」ではなく「この木を根元から、切り株も抜いて、この範囲を平らに」と決めておくと、業者ごとの見積もりを同じ土俵で比べられます。
相見積もりを取る。 2〜3社で構いません。金額の安さだけでなく、抜根が含まれるか、根の処分費が込みか、整地がどこまでかを揃えて比べてください。
処分をご自身で引き受ける。 切った木をご自身で運び出せる場合、処分費と搬出費の一部を減らせることがあります。ただし自治体のゴミ出しルールで受け入れられる形と量に制限があります。抜いた根は土が付いていて重く、家庭ゴミとして出せないことが多いため、こちらは業者にお任せいただくほうが確実です。
低い木を自分で切る場合は安全を最優先に。 3m未満で倒す方向に余裕があり、電線や隣家から離れているなら選択肢になります。ただし脚立や梯子の上でチェーンソーを使う切り方は絶対にやめてください。 林業の死傷年千人率は令和5年で22.8、全産業平均2.4の約10倍です。死亡災害の約7割が伐木作業で起きており、特にかかり木に関係する事故が多いことが報告されています(出典:林野庁 令和6年度森林・林業白書)。なお、切り株の抜根をご自身でやろうとすると、根の広がりが見えないぶん想定以上の作業になります。
伐採後の土地に使える補助金
伐採そのものへの補助は限られていますが、伐採したあとに何を植えるかによっては助成が受けられます。 関西では、木を植えるほうの制度が23件確認されています。
| 自治体 | 制度の内容 |
|---|---|
| 枚方市 | 生垣新設 5,000円/m・上限10万円 |
| 東大阪市 | 一戸建ての植樹費 1/2・上限20万円 |
| 豊中市 | 生垣設置費 4/5・上限10万円 |
| 西宮市 | 接道緑化 限度5万円 |
高くなりすぎた木を伐採して、代わりに生垣や低木に植え替える——という進め方であれば、こうした制度が使える可能性があります。
伐採そのものについては、危険木の伐採に補助が出る自治体が関西で3市あります。京都市の危険木等伐採支援事業(伐採・現場集積費の75%以内、土地1筆あたり上限30万円。搬出・処分費は対象外)、加古川市の危険木伐採等支援補助金(委託費用の1/2以内・上限25万円。胸高直径20cm以上・樹高5m以上)、三田市の危険木伐採等事業補助金(費用の1/2以内・上限20万円。胸高直径20cm以上・樹高5m以上)です。いずれも森林内の樹木が対象で、住宅の庭木は対象外です。
空き家の解体補助のなかで庭木の伐採費が対象になる自治体もあります。宇治市は対象経費に「立木竹等(雑草を除く)の伐採に要する経費」を明記(1/3・上限30万円)、神戸市は「立木竹等を全て解体除却」することが条件(上限60万円、一定条件で100万円)、草津市は対象工事に「埋設物、工作物、草木等の除却を含む」と明記(4/5・上限50万円)しています。一方、富田林市は「草木等の処分に要する費用」を補助対象外と明記しています。
多くの制度が「着工前の申請」を条件にしています。 切ってから申請しても対象になりません。上記は2026年8月時点で公式サイトを確認した内容ですが、制度は年度で変わります。必ずお住まいの自治体の公式サイトで当年度の内容をご確認ください。
よくある質問
Q. 伐採・抜根・整地をまとめて頼むと総額はいくらですか? A. 住宅の庭で数本を切る一般的な伐採であれば、総額5〜10万円程度に収まることがあります。ただしこれは地際で切って運び出すところまでです。抜根と整地は別工程のため、そのぶんの費用が加わります。また、何十年も成長して高木になっている場合は特殊伐採が必要になり、幹が太い場合は処分料が増えるため、金額が上がることもあります。
Q. 抜根の費用相場はどれくらいですか? A. 幹回り30cm以下で2,500〜5,500円/本、31〜50cmで6,650〜11,000円/本、51〜70cmで20,000〜22,000円/本、71cm以上で28,500〜33,000円/本が相場として報告されています(出典:ミツモア/2024年の見積実績)。ただし現場の状況で条件が大きく変わるため、当社では実際に見てからのお見積もりとしています。
Q. 整地の費用はどれくらいですか? A. 整地は400〜800円/平米、手作業の草むしりは480〜580円/平米が相場です(出典:ミツモア)。当社では作業後の清掃は無料で行っており、防草シートの敷設などを伴う整地は別途お見積もりです。
Q. 切り株はそのままにしておいても大丈夫ですか? A. 地際で切って終わりにすることもできます。ただし駐車場にする、物置を置く、人工芝を敷くといった使い道がある場合は抜根が必要です。使い道が決まっているなら、伐採の段階で抜根まで行うかどうかを決めておくと、日程を組み直さずに済みます。
Q. 抜根ができないことはありますか? A. ブロック塀のすぐ側にある場合は、塀を考慮しながらの作業になり、ものによっては水道管への影響も調べます。重機が入らない現場では人力になります。いずれも現地を確認したうえで、可否と方法をご案内しています。
Q. 抜いた根の処分費は含まれますか? A. お見積もりの際にご確認ください。当社は伐採費・搬出費・処分費・人件費を分けてご提示しています。なお伐採木は庭木専用の産業廃棄物処理場へ搬入しており、枝葉3トン車1台分で処理場に支払う原価は13,000〜18,000円程度、運搬・人件費を含めたご提示額は2〜3万円台が目安です。
Q. 出張費はかかりますか? A. 出張費はいただいておりません。
Q. 対応エリアはどこまでですか? A. 大阪府・兵庫県・京都府・滋賀県・奈良県・和歌山県に対応しています。大阪本部・兵庫店・京都店の3拠点体制です。
