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植木屋・剪定業者の選び方|伐採まで頼めるかで変わる
植木の手入れを頼もうと業者を探し始めると、「植木屋」「造園業者」「剪定業者」「伐採業者」といろいろな呼び方が出てきて、どこに頼めばいいのか分からなくなります。
先にいちばん大事なことをお伝えします。業者選びで最初に確認すべきなのは、料金でも口コミでもなく「その木は剪定で足りるのか、伐採が必要なのか」です。 ここを取り違えると、見積もりを取り直すことになり、時間も手間も余計にかかります。
そしてもうひとつ。伐採まで含めて依頼される場合、住宅の庭で数本という一般的なご依頼であれば、総額5〜10万円程度に収まることがあります。 ただし、何十年も成長して高木になってしまった木は特殊伐採を行わないと伐採できないケースになるため費用が上がることがあり、幹が太い木は切ったあとの処分料が増えて料金が上がるケースが散見されます。
植木屋・造園業者・伐採業者は何が違うのか

呼び方は地域や会社によって幅がありますが、実務上の違いはおおむね次のようになります。
| 依頼先 | 主に扱う作業 | 苦手なことがある領域 |
|---|---|---|
| 植木屋・造園業者 | 剪定、庭全体の手入れ、植栽、年間管理 | 高い木の伐採。剪定が専門で伐採の設備を持っていない会社もある |
| 剪定専門の会社 | 樹形を整える剪定、生垣の刈り込み | 根元から切る伐採、切った木の処分 |
| 伐採業者 | 根元から切る伐採、切った木の搬出と処分 | 庭のデザイン、年間の手入れ |
| 特殊伐採業者 | 重機が入らない現場、電線の近く、高い木 | — |
| シルバー人材センター | 低い木の剪定など、危険が少ない作業 | 危険な作業は依頼不可。対応の目安は概ね樹高3〜4mまで。チェーンソーを使う伐採・高所作業は不可。剪定ゴミの回収を行わないことが多い |
参考までに当社の場合は、剪定・草刈り・人工芝施工・防草シート施工と、伐採・特殊伐採・抜根を同じ会社で扱っています。加えて不用品回収や解体まで自社で対応しています。「剪定のつもりで見てもらったら伐採が必要だった」というときに、依頼先を探し直さずに済むのが利点です。
剪定で足りる木か、伐採が必要な木か

見積もりを取る前に、ご自身でおおまかに切り分けておくと話が早くなります。
剪定で足りることが多いケース
- 毎年手入れを続けてきた木で、今年も形を整えたい
- 枝が伸びて隣家や道路にかかり始めたが、木そのものは残したい
- 生垣が伸びすぎて刈り込みたい
伐採を検討したほうがよいケース
- 木が枯れている、あるいは大きく傾いている
- 何年も手を付けておらず、屋根や電線に届く高さになっている
- 今後も手入れを続ける予定がなく、毎年の費用が負担になっている
- 建て替えや駐車場化など、庭の使い方を変える予定がある
判断に迷いやすいのが、庭の松です。庭木として仕立てられた松は1.5〜3m程度に落ち着くことが多く、樹高でいえば低木の区分に入ります。手入れをして仕立てているため、放置して大きくなる育ち方はしません。ですので松について考えていただきたいのは高さではなく、枯れているかどうか、そして今後も手入れを続けるかどうかです。
一方、ケヤキ・クスノキ・杉は、庭に植わっている時点で5mを超えていることが多い木です。この高さになると剪定でも高所作業になり、伐採となればなおさら難易度が上がります。
植木の剪定や伐採の見積もりが妥当かどうかを見る物差し

「安い植木屋を探したい」というのは自然な気持ちですが、安さを比べるには同じ土俵に載せる必要があります。 そのための物差しをお伝えします。
まず外部の相場です。剪定は、成約5,748件をもとにした集計で、樹高2〜3mが平均2,983円/本、樹高5〜6mが平均8,774円/本、樹高7〜8mが平均16,766円/本と報告されています(出典:ミツモア相場研究所)。職人1人1日あたりで見積もる日当制の場合は18,000〜25,000円が目安です(出典:くらしのマーケット)。
伐採の場合は、3m未満で3,000〜9,000円/本、3〜5mで8,000〜20,000円/本、5m以上で15,000〜30,000円/本が相場として示されています(出典:くらしのマーケット、2026年8月時点)。
シルバー人材センターに植木剪定を依頼した場合は、1名1日12,000〜15,000円程度が目安です。
ただし、これらの単価だけで総額は決まりません。 実際の見積書には、作業そのものの費用に加えて、切った枝葉を運び出す費用と処分する費用が乗ります。ここが「見積もりが人によって全然違う」と感じる最大の理由です。
見積書のどこを確認すればトラブルを避けられるか

業界には「伐採費用 一式」とだけ書かれた見積もりが多く、何にいくらかかっているのか分かりません。この形だと、後から追加で見積もりを言われることもあります。
確認していただきたいのは次の点です。
- 作業費・搬出費・処分費・人件費が分けて書かれているか
- 剪定ゴミ・伐採木の処分が「込み」なのか「別」なのか
- 出張費が別途かかるかどうか(出張費が別途かかる業者もあるため、見積もり時に確認してください)
- 作業後の清掃がどこまで含まれるか
- 実際に現場に来て、木を見てから見積もりを出しているか
- 万一に備えて賠償責任の備えがあるか
とくに処分の扱いは要注意です。剪定ゴミの回収を行わない依頼先もあり、その場合は刈った枝葉がそのまま庭に残ります。あとから自分で処分することになると、結果的に安くありません。
参考までに当社の場合は、見積もりの詳細を記載することが多く、伐採費・搬出費・処分費・人件費を分けてご提示しています。経験値から事前にゴミの量を読んだうえでお見積りしているため、追加でお見積りを出すことはほぼありません。例外は、作業中に蜂の巣が見つかった場合など事前に分かりようがない事態が起きたときで、その場合は追加のお見積りを作成し、ご了承をいただいてから作業します。また、賠償責任保険・火災保険に加入しています。出張費はいただいておりません。
処分費に何がかかっているのか
処分費は中身が見えにくい項目なので、原価をそのまま公開します。
当社は自社の処理場を持っておらず、伐採した木は庭木専用の産業廃棄物の処理場へ搬入しています。枝葉を3トン車1台分持ち込んだ場合、処理場に支払う原価は13,000〜18,000円程度です。 ここに運搬と人件費が乗り、お客様へのご提示額は2〜3万円台が目安になります。
幹は枝葉のおよそ3倍の重さになります。 剪定なら枝葉だけですが、伐採になれば幹が出ます。剪定と伐採で処分費の水準が変わるのはこのためです。
なお、土・陶器・石・砂利などの持ち帰りをご希望の場合は別途ご相談となります。ウッドデッキなどの加工木は産業廃棄物にあたるため、お引き取りが難しい場合があります。
費用が上下する二つのこと
金額が動く理由は、大きく二つに分けられます。
ひとつめは作業量、つまり本数です。 ただし正直に申し上げると、一般のご家庭では5本程度に収まることが多く、その範囲であれば本数で金額が大きく変わることはありません。金額が動くのは、空き家・山林・裏山をお持ちで20〜30本になるようなケースです。
ふたつめは作業の難易度です。こちらが最大の要因です。
場所と木の状態でいえば、電線にかかっている木は電力会社の許可が必要になり、重機を使う伐採になることが非常に多い現場です。住宅密集地で重機がまったく使えない現場では、人が木に登ってロープで吊るして下ろすことになります。どちらも難易度が高く、多くの造園屋さんが断るケースが散見されます。さらに、何十年も成長して高木になった木は、特殊伐採を行わないと伐採できないケースになるため費用が高くなることがあります。
樹木の種類と生え方でいえば、シュロは繊維質なので伐採中にチェーンソーに繊維が絡まりやすく、手間がかかります。ヤシ・ソテツ・フェニックス・ワシントニアパームも同様です。カイヅカイブキは枝が密で切り分けに手間がかかります。ジャングルのように樹木が密集している場合は一本ずつ倒す方向を作りながら進めます。ブロック塀の側の抜根では、塀を考慮しながら掘り起こし、ものによっては水道管への影響も調べます。そして幹が太い木は、切ったあとの処分料が増えて料金が上がるケースが散見されます。
他社に断られた木でも相談できるか
「木に登らないと切れないので難しい」と断られた、というご相談は珍しくありません。断られる理由は、技術がないというより業界の構造的な事情であることが多いです。実際にお聞きするのは、次の4つです。
- 木に登って作業できる人がいない
- 必要な装備を持っていない
- 職人の年齢的に高所作業が難しい
- 剪定専門で伐採の設備がない
だからこそ、問い合わせの段階で「根元から切りたい」「高い木です」と伝えて、対応できるかを確認しておくことをおすすめします。ここを確認しておけば、現地に来てもらってから断られる、という二度手間を避けられます。
当社が取得している教育・技能講習は次のとおりです。
- チェーンソーによる伐木等の業務に係る特別教育
- 刈払機取扱作業者安全衛生教育
- フルハーネス型墜落制止用器具 特別教育
- 高所作業車運転技能講習(作業床の高さ10m以上)
- 小型移動式クレーン運転技能講習(ユニック車)
- 玉掛け技能講習
なお、重機やクレーンを使えばよいというものでもありません。高所作業車や警備員、道路使用許可が必要になる現場では、ロープで木に登って一本ずつ切り下ろす工法のほうが費用を抑えられることがあります。逆に、重機が入る広い現場ではクレーンを使ったほうが日数が減って安くなることもあります。現場を見ずに工法は決まりません。
実際の作業の様子は施工レポートで公開しています。
- 大阪市 強剪定:株式会社ENISIAの強剪定作業レポート(2026年6月)
- 大阪市 生垣 伐採:株式会社ENISIAの生垣 伐採作業レポート(2026年6月)
- 大阪市 剪定:株式会社ENISIAの剪定作業レポート(2026年6月)
- 枚方市 剪定:株式会社ENISIAの剪定作業レポート(2026年6月)
伐採の場合は、例外的に難易度が高い現場の実額も公開しています。一般的な庭木の伐採がこの金額になることはありませんが、参考としてご覧ください。1本・20m程度の木を5人・2日半・重機を使って伐採した現場が約80万円(作業レポート)、15m以上の木を5人・3日かけて一本ずつ吊って下ろした現場が約70万円(作業レポート)です。
植木の手入れの費用を抑える方法

依頼しない選択肢も含めて、正直にお伝えします。
手入れの範囲を決めてから見積もりを取る。 「庭をなんとかしたい」ではなく「この木の枝を屋根にかからない高さまで」「この生垣を刈り込みたい」と決めておくと、業者ごとの見積もりを同じ土俵で比べられます。ここが曖昧なままだと、金額の差が「作業範囲の差」なのか「単価の差」なのか分かりません。
相見積もりを取る。 2〜3社で十分です。金額の安さだけでなく、内訳が分かれているか、処分が込みか別かを揃えて比べてください。
低い木はご自身で手入れする。 脚立を使わずに手が届く範囲の刈り込みであれば、ご自身でも可能です。ただし高い場所の枝、電線の近く、隣家に落ちる可能性がある枝には手を出さないでください。脚立や梯子の上でチェーンソーを使う切り方は絶対にやめてください。 林業の死傷年千人率は令和5年で22.8、全産業平均2.4の約10倍であり、死亡災害の約7割が伐木作業で起きています。特にかかり木に関係する事故が多いことが報告されています(出典:林野庁 令和6年度森林・林業白書)。
シルバー人材センターを検討する。 低い木の剪定であれば選択肢になります。ただし対応の目安は概ね樹高3〜4mまでで、チェーンソーを使う伐採や高所作業は依頼できません。剪定ゴミの回収を行わないことが多い点も、費用を比べるときに勘定に入れてください。
剪定ゴミの処分をご自身で引き受ける。 出た枝葉をご自身で処分できる場合、処分費と搬出費の一部を減らせることがあります。ただし自治体のゴミ出しルールで受け入れられる形と量に制限があるため、事前の確認が必要です。
毎年の手入れを続けるか、思い切って伐採するかを一度計算する。 高くなりすぎた木を毎年剪定し続けると、そのたびに高所作業の費用がかかります。今後も木を残したいのかどうかを一度整理すると、判断しやすくなります。
なお、剪定そのものに補助を出す制度は、関西6府県・56自治体・101制度を確認した範囲では見つかっていません。 補助の対象になりやすいのは、森林内の危険木の伐採(京都市・加古川市・三田市)と、空き家の解体に伴う立木の除却(宇治市・神戸市・草津市・松原市など)です。いずれも住宅の庭木の剪定は対象外です。逆に、木を植えるほうには助成が多く、生垣の新設や植樹に対する制度が関西で23件確認されています。伐採して更地にするより、低木や生垣に植え替えたほうが結果的に負担が軽くなることもあります。制度は年度で変わるため、お住まいの自治体の公式サイトで当年度の内容をご確認ください。
手入れをやめて放置するとどうなるか

「今年は見送ろう」と迷っている場合に、知っておいていただきたいことがあります。
費用の面では、放置するほど高くなります。 何十年も成長した高木は特殊伐採でないと伐採できないケースになり、費用が上がります。幹が太くなれば、切ったあとの処分料も増えます。剪定の相場も樹高で上がっていきます。先ほどの外部データでも、樹高2〜3mの平均2,983円/本に対し、7〜8mでは平均16,766円/本です(出典:ミツモア相場研究所)。
隣家との関係では、枝の越境が問題になります。 民法233条は、越境した枝は原則として所有者に切除させると定めています。2023年4月1日施行の改正により、①催告しても相当期間内に切除しない②所有者が不明・所在不明③急迫の事情がある、のいずれかに当たれば自ら切除できるようになりましたが、隣の方が先に手を出せるようになったということでもあります。
倒木の責任も無関係ではありません。 民法717条は、工作物の設置・保存の瑕疵で損害が生じたときは、まず占有者が賠償責任を負い、占有者が必要な注意をしていたときは所有者が無過失責任を負うと定めています。この規定は第2項で竹木の栽植・支持の瑕疵に準用されます。
対策としては、枯れている木・傾いている木・隣家や電線に届きそうな枝から先に手を付けるのが現実的です。すべてを一度にやる必要はありません。優先順位を決めて相談してください。
よくある質問
Q. 植木屋と伐採業者は何が違いますか? A. 植木屋・造園業者は剪定や庭全体の手入れ、伐採業者は根元から切って運び出し処分するところまでを主に扱います。剪定専門で伐採の設備を持っていない会社もあるため、根元から切りたい場合は問い合わせの段階で確認してください。
Q. 松の剪定と伐採、どちらを頼めばいいですか? A. 庭木として仕立てられた松は1.5〜3m程度に落ち着くことが多く、樹高でいえば低木の区分に入ります。ですので判断のポイントは高さではなく、枯れているかどうか、そして今後も手入れを続けるかどうかです。
Q. 剪定の料金相場はどれくらいですか? A. 成約5,748件をもとにした集計では、樹高2〜3mが平均2,983円/本、5〜6mが平均8,774円/本、7〜8mが平均16,766円/本と報告されています(出典:ミツモア相場研究所)。職人1人1日あたりの日当制では18,000〜25,000円が目安です(出典:くらしのマーケット)。ただし、これに搬出費と処分費が加わって総額が決まります。
Q. 剪定した枝葉の処分もしてもらえますか? A. 当社は庭木専用の産業廃棄物処理場へ搬入しています。3トントラック1台分の枝葉で、処理場に支払う原価が13,000〜18,000円程度、運搬・人件費を含めたご提示額は2〜3万円台が目安です。依頼先によっては剪定ゴミの回収を行わないこともあるため、見積もり時に確認してください。
Q. 見積もり後に追加費用が発生することはありますか? A. 当社では経験から事前にゴミの量を読んだうえでお見積りしているため、追加のお見積りを出すことはほぼありません。作業中に蜂の巣が見つかった場合など事前に分かりようがない事態が起きたときは、追加のお見積りを作成し、ご了承をいただいてから作業します。
Q. 作業中に物を壊された場合はどうなりますか? A. 賠償責任保険・火災保険に加入しています。
Q. 出張費はかかりますか? A. 出張費はいただいておりません。ただし出張費が別途かかる業者もあるため、他社にお見積もりを取る際は確認されることをおすすめします。
Q. 他社に断られた木でも対応してもらえますか? A. 技術的にお断りするケースはほとんどありません。まずはお気軽にご相談ください。
Q. 対応エリアはどこまでですか? A. 大阪府・兵庫県・京都府・滋賀県・奈良県・和歌山県に対応しています。大阪本部・兵庫店・京都店の3拠点体制です。
